3Dプリンタ第一作品目の振り返り!

こんばんは、うぃーんです。

 

2021年になってから、一ヶ月も経っていて驚きです。

 

現在の状況としては、修論の提出と審査会用のスライドの作成が終わり、あとは5日後の審査会に臨むのみ......です。

ひと段落?ちょっと気持ちに余裕があります。

せっかくちょうどいい時間ができたので、先月、某友人氏にプレゼントした3Dプリンタの作品について振り返ってみます。

 

元絵「おそらくピカチュウ

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おそらくピカチュウ

高専に入学して間もなく、このピカチュウ(?)をTwitterのアイコンにした友人に出会いました。隣のクラスにやべーピカチュウの奴がいるなぁと。

ずっとピカチュウだと認識していましたが、ほっぺ赤くないし......何これ...?

衝撃のビジュアルから定期的に内々で話題に上がり、今でもそのヤバさは薄れず。

また、彼が中学生の頃に描いた絵らしいので、このピカチュウの誕生は約10年前ですね。ひえー。

そんな友人のピカチュウを立体化して、突然プレゼントすることにしました。

 

これは余談ですが、この画像はプレゼント後に送ってもらった画像でして...。

なぜか元絵が私のデータには残っておらず、以下の画像しかありませんでした。

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目から超新星ピカチュウ & 拡大ピカチュウ

これらの画像を保存していて、なぜ元絵がなかったのかは本当謎です。

ただお互いが補完し合ったおかげで、元絵がなくてもなんとかなりました。

 

モデリング

Medium by Adobe

3Dプリンタで印刷するためには、もちろん3Dモデルがなければいけません。

つまり、モデリング作業が必須となります。とはいえ、私にはモデリングの経験はほぼありませんでした。

ここで、私にはOculus Rift Sがあるじゃないか、と閃きました。

Oculus用のアプリ*1で、仮想空間でモデリングを行ない、だいたい1時間で仕上げました。

以下は、完成したモデルを眺めるGIF*2画像です。

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この見た目は間違いなくピカチュウ

ポリゴンモデリングではなくスカルプトモデリングを用いることで、元絵の不気味で歪な輪郭を表現することができました。

ちなみに、元絵からは左手と左耳が見えずどうなっているか分かりません。悩みましたが、ここは"在る"と解釈し、特定の角度から見えないよう気をつけてモデリングをしました。

ということで、こだわりポイントは特定の角度で元絵を再現です。

 

Blender

ポリゴンモデリングとスカルプトモデリングを駆使して、モデルの調整を行ないました。

Blenderを通してみると気になる点が多く、意外と時間かかりました。

 

スライサ

スライサーソフト*3を使って、これまでの3Dモデルを3Dプリンタで印刷するための設定しました。基本的にはデフォルト設定で行なったので、そこまで特別なことはしていません。

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ピカチュウとサポート材

灰色の部分はサポート材と呼ばれています。今回の造形では、モデルと3Dプリンタの台座との接地面を増やす役割をしています。

私は初心者だったので、サポート材の扱いが分かりませんでした。なので、とりあえず自動で生成されたサポート材で印刷してみることにしました。

 

3Dプリント

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3DプリンタとUVライト

12月上旬に ELEGOO MARS PRO UV が届いてから、記念すべき初印刷です。

さ〜て、うまくいくかなぁ(フラグ)

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記念すべき一回目(失敗)

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ケチャップ消失・右耳一部消失・しっぽペラペラ

うまくいきませんでした(フラグ回収)

状況をみるに、どうやらサポート材が足りなかったようです。

手動でサポート材を追加し、いざ二回目の挑戦です。ちなみに、印刷には6時間くらいかかっています。

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兆しが見えた二回目(やや失敗)

サポート材を増やしたことにより、失敗した箇所は右耳のみになりました。
成功の兆しが見えてきましたね。再々挑戦です。

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絶望の三回目(大失敗)

完成したかなと覗いてみると、ケチャップしか見当たりませんでした。

ピカチュウはレジンの底に沈んでいて、なんとも無惨な姿。

変更点は、サポート材の追加しかなかったので驚きましたね。

原因としては、空気の入れ替えにより3Dプリンタが冷えてしまったからでしょうか......。正直わかりません。

しっかり部屋を暖めたのち、四回目です。

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妥協の四回目(やや失敗だけど採用)

ほぼ二回目と同じ感じで印刷されましたが、もうこれでいいでしょう!!

右耳は相変わらずの失敗ですが、誠心誠意パテで埋めてあげればなんとかなるだろうと自分の腕を信じました。

アルコール洗浄と二次硬化を終えた後にパテを盛り、不必要なパテとサポート材があった部分を丁寧にやすります。

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パテ盛り盛り

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絶望

もう本当つらかった、マジで。

最後の仕上げでしっぽを折りました。確かしっぽが机に当たって折れたはず。

もう頭が真っ白。

と同時に私の心もポキッと。

 

 

 

3週間後...

 

なんと年越しました。えぇ......。

忙しかったというのもありますが、ほとんど触りませんでしたね...。

 

3Dモデルを再び見直し、折れないようにしっぽ強化をしました。また、少し自立に不安があったので、安定させるための調整も行ないました。

 

そして...ついに...!

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モデリングを終えたピカチュウ

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四回目(左)と五回目(右)

いろんな壁を越え、ようやく五回目で完成しました!!

四回目*4と比較すると、耳や腕、足も変わっていることがわかると思います。

やすりがけも問題なく行ない、次の段階へ!

 

塗装

印刷したピカチュウを塗装していきます。

まずは、下地処理としてサーフェイサを塗布しました。サーフェイサは傷を埋めるだけでなく、塗料の食いつきをよくします。また、グレーのレジンの色では黄色が暗くなってしまうので、発色をよくするために白のサーフェイサを使いました。

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まっしろなピカチュウ

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エアブラシで塗装されるピカチュウ

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塗装が完了したピカチュウ

おぉーなかなかいい色に仕上がりました。

命とも言える顔はデカールを印刷して貼り付けます。デカールは、薄いシールみたいなものです。

実際に貼り付けて、どの大きさがいいかを吟味するために、たくさん印刷してみました。

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どれにしようかな

 

完成

デカールを貼り付け、コーティングも終え...!

プレゼント用のピカチュウが完成しました!!

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とうとう完成したピカチュウ

うおー、すごい!!! 部屋でめちゃくちゃテンション上がっていました。

デカールはあえて大きいサイズを使いました。元絵のヤバさより可愛さを優先した感じです。

 

いやー、手放したくない。こんな思いもありましたが、無事にお渡ししました。

3Dプリンタで、かつ一作品目からプレゼント用を作るという、なかなか思い切った行動でした。

喜んでくれたので大成功!

 

 


振り返ってみて、やはりものを作るのは楽しいなー、と思いました。 

次回作はタイミング次第ですかねー。既にモデリングは二週間前に終えていますが、うーん、なかなか取り掛かれない。

いつになるかな。引っ越し前にできるといいな。

*1:Medium by Adobeを利用しました。

*2:このGIF画像を作っている過程で、今まで「ギフ」「ジフ」のどっち派だったか分からなくなってしまいました。呪いかも。

*3:CHITUBOXを利用しました。

*4:四回目の写真は、五回目が完成したタイミングで撮りました。折ったときの画像が一切残ってないあたり、マジで精神にきていたようです。